News・Blog

今日の「どうする家康」で思ったこと

2023年10月22日日曜日雑感

▼「どうする家康 第40回 天下人家康」をみました。いよいよ物語も終盤戦に突入。
▼これまでのいくさばかりの世の中に嫌気がさし天下泰平を望む家康が、石田三成に何を語りかけても光成は頑として受け入れない姿が印象的でした。(これはあくまでドラマなので史実ではありません。)
▼とりわけ、家康が三成にいっしょに政(まつりごと)をしないかと持ち掛けても、三成は首を縦に振らないばかりか「家康殿とは見ている星が違ったようですな」と語るところでは、とくに考えさせられました。
▼これは政治家と官僚との物の見方、考えの違いなのであろうと思います。私は20年以上行政マンとして働き、その後退職しここ6年間は政治の世界で生きています。地方自治という30年間慣れ親しんだ同じ景色を見ているのですが、実は違う景色に見えることがあります。なかなかひとに説明しても理解していただくのが難しいのですが、説明しますと、それは組織のなかで生きているのと市民と一緒に市民の方を向いて生きているとの違いなのであろうと思います。
▼ドラマの中で家康と三成は、確かに夜空を指さし同じ星を見ていました。しかし、同じ星を見ていても違う星に見えているのはありがちなことだと思います。家康は三成に手を差し伸べ一緒に太平の世を作ろうと言いました。しかし三成はそれを拒絶しました。自分自身の信念を通した三成に対し、前田利家も「道理だけでまつりごとはできぬ!」と言いますがそれも拒絶。このような正義感あふれ、できる行政マンはとても貴重な存在です。ですから私は三成を否定することはしません。というより、行政マン時代においてはこのような先輩がいたらカッコいい!と感じたり憧れの対象だったと思います。もしかしたら自分もこんな感じにまっすぐに信じた道だけを突き進んでいたような記憶すら蘇りました。このような行政マンをうまく使いこなすのも政治家の役割のひとつなのだと思います。(得てして、三成のようなスーパー公務員は使い方が難しいものですが、、、。フェラーリーやGTRの運転が難しいのと同じかも知れません。積んでいるエンジンや性能が普通車とは違うので、、、)
▼しかし、結果はご存じの通り、このあと関ケ原の戦いに突き進んでいきます。これは「政治家VS官僚」の戦いだったのだと思います。どちらがどうとはいいません。この両方が力を合わせることが太平の世をつくる最良の道だと思います。それが分かっていたからこそ家康は幕府を開いた後、官僚組織を構築し政治を行ったのではないでしょうか。

記事一覧

コンテンツを表示するにはJavaScriptを有効にしてください。