ウイルスミス平手打ち事件
2022年4月2日土曜日雑感
先日のアカデミー賞授賞式のウイルスミス平手打ち事件は、日本映画「ドライブマイカー」 の国際長編映画賞受賞の話題を完全にかっさらってしまった。
さて、この事件であるが、司会のクリス・ロックが円形脱毛症に悩んでいるウイルスミスの奥さんの髪型をジョークネタにしたのが原因である。常識的に考えれば、ウィルスミスはクリス・ロックからの妻に対する侮辱に対して、暴力ではなく、言論で返すべきだったと思う。
結果論であるかもしれないが、手を出すのではなく、侮辱に対する非難の声明を出していれば、クリス・ロックの方が避難されたのではないだろうか。受賞するかどうかはこの時点ではわからなかったが、もし受賞したらそのスピーチで、受賞できなければ授賞式のあとで声明を出した方が良かったと思う。
しかし、ウイルスミスを自分自身に置き換えた場合、妻や子どものことを侮辱されて冷静にいられるだろうかと問うと自信がない。
この一件はいろんな意見があると思う。私には小学生の息子がいるが、子どもの目にはどう見えているのか、とても興味がある。また、小学生の道徳の教材としても使えるのではないだろうか。もちろん答えはいっぱいあるだろう。海外では暴力は絶対にNGであるが、日本ではもしかしたら愛する人のために立ち上がったとして称賛する声もあるかもしれない。われわれそれぞれがどう考えるか、みんなで考えるきっかけになるといいと思う。そして、最終的におもいやることにつながればいいと思う。
ただ、よくよく考えてみると、私の周りでも今回と同じ例はよくあることに気が付いた。テレビのお笑い番組などで、相手の身体的特徴を卑下したりして笑いを取る芸人の番組を面白がって見ている方たちであろうが、言ってはならないことであることに気づかず、受け狙い、その場が盛り上がれば良いなど浅はかな考えで、ひとの気持ちを全く考えない輩は確かに存在する。
言ってはならないことの分別がつかない人に罪はないのだろうか。ウイルスミスの事件ニュースを観て、本当に気持ちが落ち込んでしまった。