不登校特例校「西濃学園」を視察しました
2021年12月7日火曜日活動記録
▼学校法人西濃学園(揖斐川町)を視察させていただきました。本日はお忙しい中、北浦茂学園長にお話をお伺いすることができました。西濃学園は、不登校の子を支援するボランティア団体が前身で、揖斐川町や地元財界などから支援を受け、2009年に西濃学園中学校を開校しました。山あいの町内で90%の生徒が寮生活をしながら学び、中学校は不登校特例校に指定されています。
▼現在、西濃学園には、不登校を経験した中学生28人、高校生24人が学んでおり、生徒の60%が岐阜県からで、そのほか関東や関西、青森や福岡出身の生徒もいるとのことです。不登校になった理由は、いじめ、虐待、勉強などさまざまですが、片親の割合は高いとのことでした。来年4月には、東海3県では初となる高校の不登校特例校「西濃学園高校」を開校する予定です。
▼現在は、高校は技能教育施設となっているため、通信制高校と提携することで高卒資格が受けられる仕組みとなっていますが、問題はこのシステムだと二つの学校の授業料を納めなければならず、授業料が高くなってしまうことです。これが、不登校特例校となることにより、現在約6万円の授業料が2万7千円ほどになる予定とのことです。
▼北浦学園長によると、久瀬校と中学校の生徒たちは例年、地域の運動会やお祭に参加。地域の人も学校の草取りをしてくださったりと、地域と共にある学校であるとのこと。また、寮生は毎晩、お風呂は近くにある道の駅「藤橋の湯」に通い、地域の方々と交流されているとのことです。そのほかには、毎年、生徒は北アルプス登山(槍ヶ岳など)に挑戦しているとのこと。校舎内には夏山登山のコーナーもありました。それとそのお隣には、マンガ本のコーナーもありました!こういう楽しみも必要ですよね。
▼西濃学園には、二人の臨床心理士がおられ、生徒一人ひとりの分析をしていらっしゃいます。うちひとりは、何と西濃学園の卒業生!しかも来春開校予定の高校には、数学教諭として卒業生が戻ってきてくれるとのことです。北浦学園長は「自分で飯を食っていける人間になってほしい」「卒業証書をもらうのが目的ではない。社会に役立つ人間になってほしい」と仰っておられます。中には、まったく学校に来なくても卒業証書だけ出す学校もあるとのこと、西濃学園は、本当の意味で「人づくり」をされていると感じました。子どもたちは「社会の財産」だと思います。地域のみなさんで、ぜひ、西濃学園を支えていただきたいと願っております。
▼現在、西濃学園では、「学校ピカピカ大作戦!校舎に光の切り絵を投影し、子どもたちに楽しい思い出を!」ということでクラウドファンディングを募集中です。どうぞよろしくお願いいたします。
https://camp-fire.jp/projects/view/496919?list=prefecture_gifu_projects_popular