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上石津のシカ

2021年9月9日木曜日まちのこと

▼昨晩は天気が良かったので、息子と上石津まで星を眺めに行きました。牧田小学校の近くでは、大垣市内とは比べ物にならないほどたくさんの星を見ることができ、手が届きそうな感じでした。
▼星もたくさん見れましたが、約15分間くらいの間に、何とシカが7頭現れました。ツノはなく、小さなバンビのようなかわいらしいシカばかりでしたが、上石津の自然の豊かさをあらためて実感しましたし、はじめて野生のシカを見た息子は大喜びでした。
などと、呑気なことを言いましたが、シカ問題は地元にとって深刻な課題です。
▼上石津は平野部に比べると、冬は寒く、雪も多く降ります。そのため、道路には凍結防止剤として塩化カルシウムや塩化ナトリウムを撒きます。白い粒状のものでまかれているのを見たことがある方も多いと思います。これは、雪が降ってから撒くのではなく、降る前に撒かれることが多いと思います。
 この塩化カルシウムや塩化ナトリウムは、化学的にこしらえた人工の塩です。塩は、胆のうを持たないシカが生きていく上で非常に重要なミネラル成分らしく、その確保のために家畜や人の尿までもなめて補給しているといいます。冬季になると、その貴重な塩分を人がわざわざ中山間地にまで運び、大量に撒いてくれるものだから、シカにとっては願ったり叶ったりです。シカ害に困っている人間が、間接的にシカの健康増進を促し、頭数増大に一役買っているという皮肉な結果を生み出していることになります。
 いずれにしましても、これほど多くのシカがいることにかなり驚きました。いまは上石津の問題だと考えているかも知れませんが、将来的には、大垣市の街中にシカやサル、イノシシが出没する日が来るかもしれません。他人ごととは思わず、自分ごととして考えないといけないと感じました。

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