News・Blog

やまびこ学級

2021年4月9日金曜日まちのこと

 大垣市立安井小学校に『やまびこ学級』が誕生しました。本日、PTA全体委員会で保護者のみなさんへのお知らせで知りました。
この『やまびこ学級』とは、難聴の子どもたちのための教室です。現在、安井小学校には2名の対象となる児童がおられるそうです。
聴覚障害とは、身の周りの音や話し言葉が聞こえにくかったり、ほとんど聞こえなかったりする状態のことをいいます(文部科学省初等中等教育局特別支援教育課 平成 25 年 10 月)。
 息子の同級生にも該当するお子さんがおります。ご両親はとても熱心な方で、お子さんと同じクラスの子どもたちに、少しでも理解していただこうと手話についてのお話などを一生懸命にされておられたのを記憶しております(もちろん、PTA活動にも大変協力してくださっております。)
 2020年度において、安井小学校は児童数668人、うち特支学級に在籍する児童が24人と、さまざまな障がいを持った子どもが通っている、大垣市内では比較的大きな小学校です。私の息子も特支学級でお世話になっています。クラスは少人数制であるため、児童一人ひとりに対する先生方の指導はとても行き届いていると感じております。
 この教室は、大垣市で唯一の「やまびこ学級」となります。これから、「ききとり学習」「発音指導」など、一人ひとりに合った質の高い教育が行われることを期待してやみません。 
 ところで、やまびこ学級の「やまびこ」は、山や谷などで起こる声や音の反響から採ったのだと思いますが、私は、『やまびこ学級』と聞いて、無着成恭(むちゃくせいきょう1927~)の「やまびこ学校」を思い出しました。無着成恭は、本物の教育をしたいという願いから、社会科を手がかりに生活綴方の指導をおこなった山形県山元村中学校の元教師です。何十年も前にその成果をまとめた「やまびこ学校」(岩波文庫)を読みましたが、強く心を打たれたのを覚えています。他の親さん(15歳ほど年下)にこの話をしましたところ、育った時代が違うためか、さすがに反応が薄かったようです。
 いずれにしましても、この「やまびこ学級」が、一人ひとりの個性を大切にし、それを活かしてくれる素敵な教室となることを、PTAのひとりとして、温かく見守っていきたいと思っております!

記事一覧

コンテンツを表示するにはJavaScriptを有効にしてください。