松方コレクション展
2019年6月14日金曜日活動記録
▼少し前ですが、6月14日(金)に国立西洋美術館で開催の「松方コレクション展」を鑑賞してきました。
▼ご存知の通り、国立西洋美術館は60年前に松方コレクションの返還に伴って会館した美術館です。戦争が終わってまだ14年しかたっていない時代に、ル・コルビュジェ設計による作品鑑賞のためだけの極上空間がつくられたのですから、当時の日本人にとってとても胸がときめく出来事だったに違いありません。
▼6月11日からはじまった展覧会。開催から3日目でしたが、あいにくに雨模様のため比較的空いていてラッキーでした。今回の展覧会において、見逃せない作品がいくつかあります。また初めて見て気に入った作品も何点かありました。まず、クロード・モネ『睡蓮』です。1999年に私はジヴェルニーのモネの家に行ったことがありますが、1921年松方幸次郎もやはりジヴェルニーにモネに会いに行き、そこでこの絵を直接購入しました。そして、もうひとつ今回の目玉『睡蓮、柳の反映』です。この作品は戦後ずっと行方不明でしたが、2016年にルーブル美術館で奇跡的に発見されました。しかし作品の上部半分ぐらいが失われていました。今回は1年以上かけて修復された作品が出店されています。必見です。
▼そのほか、いっぱい気に入った作品はありましたが。フランク・ブラングィン『救助船』、チャールズ・ネイビア・ヘミー『水雷艇夜戦の図』、ジョバンニ・ゼカティーニ『羊の毛刈り』などなど。特にフランク・ブラングィンについて再認識。これから評価が高まっていくに違いないと思います。彼が1時間でかいたという松方幸次郎の肖像画も素晴らしかったけど、しかし、松方コレクションのうち、彼の作品300点がロンドンの倉庫で燃えてしまったことが残念でたまりません。きっと素晴らしい作品だったに違いありません。
松方コレクション展http://artexhibition.jp/matsukata2019/