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G20大阪サミットと地球温暖化

2019年6月28日金曜日雑感

▼駅のコインロッカーがすべて「使用不可」となっていました。こんなところでも、G20大阪サミットが開幕したということを実感することができます。とは言っても、私が住んでいるのは大阪ではなく岐阜ですが。岐阜もですが名古屋もコインロッカーは使うことができませんでした。もちろん東京駅もそうでしょう。もしかしたら日本全国使えないのでしょうか。
▼さて、G20大阪サミットが開幕したと書きましたが、GはグーループのGを指します。G7(主要国首脳会議 Group of 7の略)というのはよく聞きますが、こちらはフランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダの先進国首脳の集まりで、G20とはそれらの主要国に加え、EU、ロシア、11の新興国を加え地球規模の問題について語り合う趣旨でつくられたものです。もともとは、財務大臣や中央銀行総裁の集まりでしたが、リーマンショックをきっかけに、毎年、首脳が集まるサミットに格上げされました。G20の正式名称は「金融・世界経済に関する首脳会議」ですが、経済の枠組みを超えて、幅広い課題を取り上げる会合となっています。20年に一回しか回ってこないので、日本では初開催となります。
▼事前にさまざまな閣僚会合が開かれます。先日は長野県軽井沢町で「エネルギー・環境閣僚会議」が開かれたそうです。地球温暖化とプラスチックごみによる海洋汚染については、20か国の首脳たちが集まって話し合わなければならない看過できない大問題となっています。来年には、温暖化対象の新たなルール「パリ協定」のスタートが迫っています。ですからこのような会合を持ったのでしょう。今回の大阪サミットの最後には、いわゆる首脳宣言として、廃プラに関して2050年に流出ゼロを盛り込んだ首脳宣言を出すとも言われています。ちなみに『大阪ブルーオーシャンビジョン』と命名されるとも噂されています。
▼しかし、一昨年にトランプ大統領が「パリ協定」からの脱退を宣言したように(まだ脱退はしていませんが)、温暖化問題の20か国合意のそう簡単にはいかないようです。トランプ大統領は、温暖化などそもそもない」といっています。昨年のアルゼンチンでの首脳宣言は19対1ともいわれています(もちろん、1はあの国です)。CO2の排出量は、G20加盟国で地球全体の70%を占めています。ここで足並みをそろえていかないと、来援のパリ協定の実施も危うくなると言われています。
▼パリ協定をまとめたフランスのマクロン大統領は、26日の安倍首相との共同会見で、「私には越えられない一線がある。もし各国の首脳が野心的に前進できないのなら集まる意味がないことになる。もし、G20の宣言にパリ協定が言及されなければフランスは受け入れられない。」と首脳宣言への署名を拒否するのではないかというところまできています。
▼今回の台風3号(セーパット)は、これまであまり経験したことがない台風です。日本の近海に来てから、熱帯低気圧から台風に昇格するというあまり記憶にない台風です。これも気候変動の影響であろうと思われます。トランプ大統領は大阪でこれを生で体験されているわけです。せっかくですから、議長国であるわが国も「これが気候変動です。大変な被害が出る恐れがあります。アメリカも例外ではありません。」と伝えるべきでしょう。

G20大阪サミットhttp://g20.org/jp/
 

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