避難所が自動で開けばよいのに・・・。
2019年6月20日木曜日まちのこと
▼一昨日(6月18日)の午後10時22分頃、山形県沖を震源とする地震があり、新潟県村上市で震度6強、山形県鶴岡市で震度6弱を観測しました。被災されました皆様に心からお見舞い申し上げます。
ちょうど、1年前の6月18日には、大阪北部地震(震度6弱)が発生し、関連死を含めて6人が死亡し、近畿5府県で6万棟余りの住宅が被害を受けたました。この地震では、ブロック塀が倒壊し、登校中の女子児童(当時9歳)が下敷きになって亡くなりました。自治体では通学路などで危険性のあるブロック塀の安全対策を進めていますが、私有の住宅の塀については、実態を把握できていなかったり、撤去が進まないケースが見られます。高齢者など撤去費用を工面できないこともあり、補助金制度の充実や啓発を強めていかなければならないと思います。
▼また、今回の地震で村上市では公民館や小学校など20か所を避難所とし最大で836人が避難しました。このような場合に避難所は誰が開けてくれるのでしょうか。誰が鍵を持ってきてくれるのでしょうか。当然、行政職員や建物の管理者が開けに来てくれるはずです。しかし、施設の担当者が被災したり、すぐに駆け付けてくれるとは限りません。そのようなときはどのように避難所に入ればいいのか考えたことがありますか。確かに、その避難所自体も安全性が保たれているかどうかもわかりません。地震の場合は、応急危険度判定士の判断が必要な場合もあります。一方で、阪神淡路大震災の際は、一部の避難所ではガラス窓を割って施設の中に入り、避難所を開設したというケースも報告されています。
▼そうしたなか、兵庫県加古川市では、住民に避難指示を伝えるのと同時に避難所の鍵を自動で開けるシステムを導入しています。これは、放送波を利用し、屋外スピーカーや戸別防災ラジオの端末から音声を流しながら、電波による遠隔操作で各避難所の鍵を収納している「鍵ボックス」を一斉に開けるというものです。自治体職員が駆け付けなくても、鍵を開くことができるため、とても画期的なシステムだと思います。私が暮らす大垣市には、100か所以上の避難所がありあます。行政職員だけですべての避難所の鍵を開けることができるかどうかは実際になってみないとわかりません。そのようなリスクを背負うよりも、このシステムをぜひ導入してもらいたいものです。