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靖国と大村益次郎

2019年6月17日月曜日雑感

▼靖国神社を参拝しました。年に一度は参拝させていただくように心がけております。もちろん年号が令和となってからは初めての参拝となります。
▼私が小学生のころ(1977年)に、大河ドラマ「花神(かしん)」が放送され、主人公の大村益次郎(村田蔵六)を中村梅之助が演じました。この作品は、司馬遼太郎の同名小説を原作としています。私の中ではいまでもベスト5に入る大河作品です。余談ですが、シーボルトの娘イネのこともこの作品ではじめて知ることができました。
▼靖国神社の大鳥居をくぐると、大村益次郎が高い台座の上に立ち、双眼鏡を持って上野公園の方角を眺めています。上野公園には西郷さんの銅像がありますが、この大村益次郎の銅像は日本初の西洋式の銅像で、西郷さんの銅像ができる前は銅像といえば大村益次郎だったようです。また、なぜ上野公園の方角を向いているかというと、戊辰戦争の彰義隊との戦いで指揮を執ったときの姿を再現しているからと言われています。そもそも、靖国神社は戊辰戦争で尊い命を犠牲にしながら新しい我が国の姿を見ることができなかった英霊たちを祀る目的でつくられました。しかし、完成からしばらくして益次郎は京都で暗殺されます。日本軍の創設者であり明治維新の功労者である彼の功績を称えるためにこの銅像は建てられたとのことです。
▼司馬遼太郎は、『鬼謀の人』という作品の中で、益次郎について、「なにかのはずみで、人の世にまぎれこんできたとしか思えないほど対人接触がまずい(略)。兵を動かす天才だけを持ち合わせ、それだけを持ってにわかに風雲の中に出てきた。」また、「益次郎は歴史がかれを必要としたとき、忽然としてあらわれ、その使命が終わると大急ぎで去った。神秘的でさえある。」と書いています。もし、益次郎が暗殺されなかったらどのように時代は変わったのだろうかと考えたりします。坂本龍馬、大久保利通、原敬、永田鉄山、もし彼らが暗殺されなかったら我が国はいまと違ったものになっていたかもしれません(歴史にifはありませんが)。

花神(NHKドラマ)
http://www.youtube.com/watch?v=o4JyGWhSwqw

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