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ハンセン病資料館 差別と偏見について考える

2019年2月4日月曜日活動記録

国立ハンセン病資料館(東京都東村山市)を訪れました。この資料館は国立療養所多磨全生園に隣接しており、ハンセン病に対する正しい知識の普及啓発による偏見や差別の解消などを図るために設置されています。
現在、全国にこうした療養所は14か所あり、1,338人の方々が入所されているそうです。
▼ハンセン病は日本に古くからあり、さまざまなかたちの差別が続いてきました。国がハンセン病への対策を始めたのは、1907(明治40)年からでしたが、治療よりも患者を療養所に隔離することを主とした内容でした。
▼療養所に入れられた患者は外出を禁止されたうえ、労働をしなければならず、外出したり職員に従わなかった場合は処罰されました。患者同士の結婚は認められましたが、子どもを持つことは許されませんでした。
▼第二次大戦後、治療薬が登場しても、国は積極的には患者を社会に戻そうとせず、社会も患者を受け入れないままでした。
▼1996(平成8)年、ようやく「らい予防法」が廃止になり、2001(平成13)年には国の対策の誤りを認める判決が出るなど、近年はハンセン病をめぐる状況は大きく変わりました。
▼私は初めての訪問でしたが、日本の高校生のほか台湾の高校生らしき集団なども見学しておりました。高校生らは展示品などを見ながら、思い思いの感想を述べあったり、歴史的な問題点などを語ったりしており、横耳を立ながら、とても感心しました。
▼また、この資料館は入場料は無料となっております。受付でどこから来たのかを記入する用紙があります。私は「岐阜県」から来た旨を記入すると、受付の女性に「遠いところから来ていただき、本当にありがとうございます。」といわれ、とても恐縮してしまいました。また、欲しい資料や冊子があれば「無料」でいただくことができます。理解を深めるためにも、ぜひ資料をお持ち帰りいただき読み返していただくことをお勧めします。私はいろんな資料の中から4冊を選んでいただきました。
▼資料館内は、一部を除き撮影は禁止されています。私はノートにメモを取りながら見学しました(気づいたら2時間半も見学していました)。最後に出口には、次のようなメッセージが書かれいましたのでご紹介します。
「この場所を訪れた記憶と共に、その思いを大切にしてください。そして、ぜひ、再び足を運んでいただけますよう願っております。その時にも、あなたは、家族を、そして自分の大切なつながりをすべて奪われた人々の思いに共感されることでしょう。あなたのそのやさしさが、きっと誰かのなぐさめになり、支えになることを期待しております。」
▼帰路、資料館からJR武蔵野線新秋津駅まで徒歩で20分ほど歩きながら、「私は人を尊び、思いやる心をもっているだろうか」と自分自身に問いかけました。ぜひ、もっと多くの方に見学していただき、この問題を通じて、世の中に存在する様々な偏見や差別について考えていただきたいと思います。

ハンセン病資料館 http://www.hansen-dis.jp/

 

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