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全小学校にプールは必要ですか

2019年2月1日金曜日まちのこと

▼学校のプールの話です。学校のプールといえば、子どもの楽しみの一つです。涼を求めてプールで泳ぐことの楽しさは、今も昔も変わりありません。今年の夏は、PTA役員として、夏休のプール開放日の当番をさせていただきました。私が小学生だった40年ほど前は、夏休みというと、毎日学校のプールに行ってました(自分の小学校だけでなく他所の小学校のプールも行っていました。おおらかな時代でした)。現在はというと、息子の通う学校では「夏休みのプール開放日は5日間」となっていました。プール当番をするPTAの方や先生方のご負担を考えれば仕方がないことだと思います(昔は専業主婦の方が多かったですが、いまは共働きなど環境が変化していますので)。しかし、当初5日間という予定でしたが、実際には、雷や暑さ指数によりプール開放が中止となることが多く、結果的には2日間しか開かれませんでした(児童の安全確保や熱中症防止のためです)。
▼プールにまつわる話では、新聞(1/18)に次のような記事がありました。神奈川県綾瀬市の小学校で、プールの給水栓を閉め忘れ、約4,000㎥の水道水が流失した問題で、市は教育長ら学校関係者に対し、19日間の閉め忘れによる水道代116万円のうち、約50%を損害賠償として請求し、厳重処分などの処分にした。とのことです。この記事を読んで、確かにミスといえばミスですが、そもそも学校にプールは必要なのかという疑問も頭をよぎりました。別にそんなリスクを冒してまで学校のプールにこだわる必要があるのかな?という単純な疑問です。小学校のプールの稼働は「各クラス10時間程度の水泳の授業+夏休みのプール開放」だけです。昔と違って、市営の大きなプールもありますし、スイミングスクールは大垣市内に何か所もあります。息子の学校は、プールを創る場所がないので、校舎の屋上にプールがあります。作るのも維持するのも相当が費用が掛かっていると思います。一方で、小学校の近くには市民プール(写真)もあり西濃運輸㈱さんのプールもあります。そこを利用するのもひとつの方法ではなかったかとも考えたりします。
▼千葉市は、市立小中学校の水泳の授業を民間のスイミングスクール施設で実施し、指導も委託することを検討をしているとのことです。これは学校のプールの管理・修繕費や教職員の指導負担を減らす狙いで、早ければ2019年度にも複数の学校で試行的に実施するとのことです。指導を民間に委託すれば、児童・生徒は専門的な指導が受けられ、生徒の泳力向上も期待できるとのことです。また、民間施設は屋内プールであるため、季節や天候に左右されず授業ができる利点もあります。調べてみると、プールを廃止している自治体は存在しているようです。同じ千葉県の佐倉市では、2校の小学校で民間のスイミングスクールを体育の授業に使っているそうです。2校のプールが老朽化し修繕費もかかるからとのことですが、市が経費を試算したところ、30年間で9000万円の経費が浮く計算とのことです。また、海老名市はすべての小中学校のプールを廃止しています。
▼水泳の授業は、年間10時間ほど行われていますが、授業中の指導だけでなく、プールの清掃や水質管理も教職員が担当しており、負担は大きいことと思います。老朽化しているプールも多く、行政としては修繕が課題となっています。
大垣市では、すべての小中学校にプールがあります。こうした千葉市の試行を注視し、費用対効果や課題、民間スクールの受け入れ態勢なども検討しても良いのではないでしょうか。

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