News・Blog

レガシー(遺産)について

2018年12月4日火曜日雑感

Legacy(レガシー)という単語をご存知でしょうか。最近、私はこのレガシーについて考えています。レガシーとは、日本語に訳すと「遺産」という意味です。また、最近では「イベント後に社会に与えるポジティブな影響」という意味でも使われます。オリンピックを例にとると、都市開発やインフラの整備に代表される“ハード面のレガシー”のほか、市民のスポーツへの参加と健康、開催地の知名度向上等といった、いわゆる“ソフト面のレガシー”も定義されています。
▼今日でも、私たちは東京オリンピック(1964年)のレガシーを享受しています。例えば、東海道新幹線、カラーテレビの普及、高速道路、タクシーの自動ドア、冷凍食品、ユニットバスもレガシーです。変わったところでは、「ポリバケツ」もそうです。東京五輪のときに積水化学がつくりました。これらはハード面のレガシーです。
▼ソフト面のレガシーでは、東洋の魔女の活躍による「ママさんバレー」の流行、女性のスポーツや社会進出、社会意識の変容などがあります。こちらは無形のレガシーともいえます。
▼最近のオリンピックでも、長野では「一校一国運動」、北京では「環状道路」「地下鉄」「選手村を高級マンションとして利用」。ロンドンでは「スラム街の除去」「障がい者のイメージ向上」などがあげられます。
レガシーにはいろんな種類がありますが、主に次のように挙げることができると思います。
①「Sporting Legacy(スポーツ)」⇒スポーツ人口の変遷やスポーツ環境の変化など
②「Social Legacies(社会)」⇒官民一体の体制づくりなど
③「Environmental Legacies(環境)」⇒都市再生、再生可能エネルギーなど
④「Urban Legacies(都市)」⇒公共交通インフラの整備、バリアフリー化など
⑤「Economic Legacies(経済)」⇒雇用創出やテクノロジーの発達など
▼今年は、大垣市制100周年のイベントがたくさん行われました。今後、大垣市のレガシーとして何が残っていくのかを注目しています。また、100周年を契機として、スポーツや文化の振興、市の魅力発信など幅広い施策の推進につなげていくために、「残したいレガシーとの実現に向けた取り組み」など、ビジョンづくりが必要だと考えます。

記事一覧

コンテンツを表示するにはJavaScriptを有効にしてください。